「ビジネス・インサイト」石井淳蔵 と「暗黙値の次元」マイケル・ポランニー

暗黙知の次元

アルキメデスの「エウレカ!(わかった!)」で有名なインサイト(洞察・より偶然に近いもの)について書かれている本だと思います。
内容的には「コミュニケーションの誤解」と、「メーカーのシーズ⇔ユーザーのニーズの間の発見や誤解」についてギャップを超越する瞬間をより多く経験することが、本書での「暗黙知」を実践する場として有用だと感じます。

久しぶりに書いたので、書評になっていませんね。個人的には以下のメモを残したかったのです:-) 以下、記述されている内容からのメモ(私見含む)。

  • 「強み伝い」の経営は破綻する。

論理実証主義とは別の次元で発生する
現在の判断が未来の現実をつくりだす。
イノベーションフレーミングである。

  • 「私たちは、言葉にできるより多くのことを知ることができる」(ポランニー2003)

→将来を見通す力

  1. 暗黙に認識する力(「それとは知らないうちに知ってしまう力」:知識を得る暗黙のプロセス)≒「意味ある全体」を把握する
  2. 対象に棲み込む(≒サマーディ?)
  3. 創造的な思考・連想をたくましくする。「自分なら、その場合どうするのか?」

これをみにつけるにはケース討議が有効

  1. 当事者の視点に立つ(上から目線を避ける)(現場にいる状態を想像して考える)
  2. 問題を構成する力をつける
  3. 学ぶ姿勢を育てる(まず考える。知識はその後)
  4. 視点の大事さを知る
  5. セオリーや経験の使い方を学ぶ(議論の場を作る→焦点の定まった議論へもっていく→問題解決のパターンを学ぶ)
  • 研究の定義方法

×:私はXについて研究する
○:私はYを知るためにXを研究する
目的を明確にして実行することが実現可能性を高める。

  • コミュニケーションは誤解の連続であることを前提とすると

伝統的コミュニケーションモデル:価値→伝達→使用
新しいコミュニケーションモデル:伝達→価値←使用

  • 経営者への意見:「ある市場機会に過剰に思い込むな」
  • 消費者への問い:「それは、あなたの生活の中で、どういう存在なのか?」