書評

「ビジネス・インサイト」石井淳蔵 と「暗黙値の次元」マイケル・ポランニー

アルキメデスの「エウレカ!(わかった!)」で有名なインサイト(洞察・より偶然に近いもの)について書かれている本だと思います。 内容的には「コミュニケーションの誤解」と、「メーカーのシーズ⇔ユーザーのニーズの間の発見や誤解」についてギャップを…

『人生の短さについて・心の平静について・幸福な人生について』 茂手木元蔵訳、岩波文庫 1980年

面白いですね。ローマ初期から人は自分の時間を生きる難しさを考えているのですね。 一瞬で変われるはずの人間の心も、2000年たった今でも変わらない悩みを人は抱えているのですね。 人は、自分達が積み上げてきた英知を学ぶことができているのでしょうか。…

文章表現400字からのレッスン

論理的な記述について勉強しているさなか、 「わかりやすく、自分にしか書けない文章」 という一節に引っかかって購入しました。 本書は愛知淑徳大学での講義を そのまま再現したかのような ケーススタディ形式で進行します。 400字という制限をつくるこ…

プリンシプルのない日本

「風の男」白洲次郎の 一貫した態度を作り出した プリンシプルとはなにか。 ずっとそんな疑問を持っていました。 本書は白洲氏が書き下ろした文書を まとめたものになります。 書くことは、その人の思考や姿勢を反映します。 白洲氏がどのようなことを考えて…

旅の恥はかき捨てですか? 読んでから行け!海外旅行

海外旅行へ行きたいな。 なんて考えながら過ごしていたので、 ちょっと海外へいく想像の翼を広げるために 本書を読んでみました。 本書は元JALのキャビン・スーパーバイザーということで、 多くの外国人と空で出会い、 日本人という存在を相対的に見ることが…

マッキンゼー流 プレゼンテーションの技術

プレゼンテーション。 コミュニケーションの一つの形であるこの行為は、 現在の多様な人がかかわりあう仕事を進める上で 必要不可欠の行為となっています。 だからこそ、人や組織、仕事の仕組みを変える プロフェッショナルであるコンサルティングの雄、 マ…

クリティカルシンキング・実践篇

クリティカルシンキング・入門篇の続編になる本書は、 思考を導く原則によって、人間の陥りやすい思考の罠や偏りに 気づけるように考えられています。 本書は実践篇ということで、より現実で活用できる、 学習・問題解決・意思決定・議論について書かれてい…

クリティカルシンキング (入門篇)

思考は人の行動を決定するだけでなく、 その人の幸せそのものを決定するものではないか。 最近そのように感じています。 なぜなら、人の感情と論理の間のギャップこそ、 人が悩み、苦しむ部分だからだと思うのです。 本書は、人間の心理的に陥りやすい思考の…

本を読む本

私は読書中毒者のひとりですが、 最近になって、行間、単語の意味、本と本の意見の違いや 自分の中のコトバと著者のコトバとの違いが 良く見えるようになってきました。 読み方が変わることで、読み取れる意味が これほど違うのかということを感じて、 今ま…

石橋を叩けば渡れない

昭和基地を作った 南極越冬観測隊のリーダーであった 西掘栄三郎さんの著書です。 南極という文字通り極限の土地において、 「どのような危機があってもどうにかする」 という創造的生き方を書いた、 面白いエピソード満載の本です。 50代で南極へいったとい…

ユダヤ人成功者たちに秘かに伝わる魔法のコトバ

知識と知恵の違いがうまく理解できずにいました。 また、ユダヤ人という言葉も はっきりとは理解できない言葉です。 ただ、事実ユダヤ人と呼ばれる人の中に、 たくさんの成功者と言われる人達がいます。 本書は、彼らの言葉の中にある知恵、 その「魔法のコ…

なぜ仕事をするの?

会社の同僚が、入社前に渡された推薦図書として 紹介されているのをみて、本書を読んでみました。 iモードの開発の中心となった松永真理さんの著作です。 女性から見た仕事と結婚を中心書かれています。 仕事そのものの位置づけを問い直す意味でも非常に鋭い…

レバレッジ・リーディング

著者ほどではありませんが、 それなりの本を読んでいる活字中毒者です。 役に立つ読書の秘訣というものに注目して読みました。 本書では、読むだけではなく、そのエッセンスを自分でまとめること。 それによって記憶し、実行することを主眼においた読書を薦…

思考と行動における言語

本書は今月いっぱいかけてじっくり読みました。 では感想を。 私はコミュニケーションについて興味をもっていました。 コミュニケーションで用いられる「言葉」そのものに対する感受性を磨く意味でも、 一般意味論の最良の入門書と言われる本書を理解するこ…

あなたの話はなぜ「通じない」のか

まず会話そのものに対する興味が無かった。 そんな人間が、段々とコミュニケーションに 興味を持ち、苦しむようになってきた。 そんな私が手に取った本書は、会話のあり方、 何がゴールで、何が大切なのか。 そんな基本のことを教えてくれる本です。 現代は…

言葉と声の磨き方

コミュニケーションを語るなら、会話が重要。 会話で自分の思いを出来る限り伝えるなら、 相手に理解されなければ・・・ ならば、この声は聞き取れているのか? ときどき不安になる自分の言葉。 自信がない発音。 同じ日本語を話しているのに、 相手に伝わら…

フィールドブック 学習する組織「5つの能力」 企業変革を進める最強ツール

最初はあまりにポップ色使いから、 怪しげな感じがしていました。 内容を読んでいくと、 意外に分かりやすくまとめられていて 少し驚きました。 はっきり言って、内容のわりにでかい本です。 しかし、フィールドブックということで、 実践を行いながら、気付…

最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か

学習する組織について、学ぼうと思い読み始めました。 フィールドブックと同時に読み始め、 こちらのほうで詳細をつかもうとしました。 本書は学習する組織に対する包括的な内容となっています。 フィールドブックと比較するのもどうかと思いますが、 概念的…

学習する組織 現場に変化のタネをまく

「学習する組織」を知るため、 最初の一冊として読み始めました。 本書は、全体を一挙に見せる包括的な本です。 あまりにたくさんの要素が出てくるため、 それぞれの理解はあまり深くならないと思います。 しかし、概念の全体の把握や、 「学習する組織」が…

実際の設計〈第6巻〉技術を伝える

畑村先生の実際の設計シリーズです。 第4〜6巻までまとめて読んだのですが、 本書は私が最近興味のある、コミュニケーションの考え方が ふんだんに取り入れられていました。 また、具体的に技術屋などを対象としているだけあって、 使いどころが分かりやす…

経営者の条件―新訳

古典的ではありますが、間違いなく世界的名著です。 自らの判断を必要とする立場の人全てを「エグゼクティブ」と定義し、 組織で働く知的労働者に向けて「成果をあげる能力は修得できる」と断言する。 自らの時間(人生)の多くをつぎ込む仕事というもの。 こ…

スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術

ずばり、仕事のKnowHowについてかかれた本です。 スピードというものさしで見たときに、 どのように考えて行動するべきかが、 具体的な事例で示してある本でした。 とても具体的であるがゆえに、 それぞれの環境にあわせてアレンジしにくい部分も見受けられ…

メンタリング入門

自分のメンターをもつ。 その重要性は理解していても、環境の制約や探そうという意思の不足により そのメンターを探すことが出来ないことがあります。 ではメンターを知らずにメンターになるためにはどのようにしたらよいのか? それとも、これまで出会った…

セルフ・コーチング入門

自分自身まだまだマネージャーではないため、 自分自身のマネージメントや人の成長を応援するための方法を学ぶために、 独学でコーチングを勉強していました。 そんななかで己を良く知ることの大切さを感じ、 セルフコーチングを行うことを 技術として高めよ…

コーチング入門

コーチングを理解することで、 ①学習のあり方に関する持論を持つことや、 ②指導する立場になったときにどのようなコミュニケーションをとることが必要か を学びたいと考えて手に取りました。 コーチングについては既にWeb上で いろいろ情報を集めて学んでい…

男に大人なんていない!?

最近、一人前の男ってなんだろうと考えていたのですが、 ちょっと刺激的な題にひかれて読んでみました。 視点としてかなり過激というか達観した部分があり、 なるほどと思うところや、読んでいてこれは無いだろうと考えることなど、 色々な視点を提供してく…

私はどうして販売外交に成功したか

保険というものは、人間の本質的な部分に関わる商品だと思うのです。 なんといっても形が無い。 それゆえに、商品ではなく販売員そのものが商売の決め手になる。 そんな仕事を通して、コミュニケーションの重要性や 人間としての成長を、飾らない言葉で切々…

松下の創業者であり、「経営の神様」といわれる松下幸之助は、どのようなことを考えていたのか。 この本を読むと、まっすぐな人柄と謙虚に生きることの素晴らしさが胸を打ちます。 ひとつひとつの言葉の中に、著者の 人に喜んでもらうことを願う想い が詰ま…

素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術

ロボットとCMUとは縁がありまして、 何度か金出武雄先生の名前を聞くことがありました。 題名から想像する内容は平易なように見えて、 著者の経験から噛み砕いた知恵は、なるほどと 感じさせるものが多くあります。 アメリカという土地で感じた違い、 こう出…

人間における勝負の研究―さわやかに勝ちたい人へ

勝負の世界に身をおく棋士、 米長さんの人生哲学について書かれた本です。 勝負における選択の繰り返しをどのような姿勢で挑むか。 その考え・経験・勘といった、生きるうえでなくてはならない知恵がつまっています。 一人前の男になるにはどうしたらよいか…